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 「今月のすぺーすくじら」は成人や婚礼の儀礼衣装から振袖を展示いたしました。晴れの日のために織り、染め、刺繍、絞り、仕立てなど多くの職人たちが一枚の晴れ着に精魂込めた技が見事です。現在、後継者問題もあり伝統染織は危機的な状況です。展示作品には既に消滅した、いずれ消えてしまう技術のものがあるように思っています。本年も引続きお楽しみいただければ幸いです。

 

2021年1月13日~ネットギャリーにて公開いたします。

 

丑年新春振袖展

GALLERY 

 

 

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振袖の模様と技法

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朱絹地に友禅染で扇面に松竹梅が描かれている。末広がりの扇は松竹梅と共に祝い着に用いられる吉祥文様 

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鬱金地に友禅染と刺繍で橘、松竹梅が描かれている。橘は不老不死の国のかぐわしい果物と伝えられる吉祥文様

 

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 黄鬼しぼ縮緬地に松竹梅と杜若の琉球紅型意匠の振袖 京都嵐山にて紅型染をはじめた栗山吉三郎の作品

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白絹綸子地に鹿の子絞り、友禅染に金糸により輪郭を表す駒取り,さらに刺し繍で大きく老松が描かれている

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 白縮緬地に松や鶴、出船が京紅型で表現されている。顔料ではなく量産ができる染料を使い団塊世代の振袖需要を満たした

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白絹綸子地に四季の花車を友禅染で表し、絞りの亀甲、波模様で埋め尽くし染めわけた手間隙のかかった振袖

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白絹綸子地振袖でピンクの暈し染に洋花が咲き誇る様子を刺繍だけで描いた作品

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黒地と白地の二領組の五つ紋の婚礼衣装、長寿のシンボルの鶴が蓬莱山へ飛翔する様子が友禅染で美しく描かれたもの、鹿の子模様は型紙を用いる摺匹田染

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 白絹地に小紋の型染を施し、大胆な雪輪の輪郭は金、銀糸で駒取り、さらに金、銀の摺箔で雪輪模様を煌びやかで豪華に表現している

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紺絹地五つ紋*襲(かさね)の振袖 鬼しぼ縮緬に友禅染、鹿の子絞り、金糸刺繍、銀泥で 花車模様が描かれている

襲(かさね)着物を二領あるいは三領重ねて着ること。明治期の正装で見られたが大正、昭和期に次第に省略され婚礼衣装に用いられるだけになった。 

 

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